企業は『永続的に発展する事(ゴーイング・コンサーン)』に意味と価値があります。何故なら、企業は、そこに存続するだけで周囲の環境に測りしれない貢献をしているからです。ですから、全ての企業が共有する使命は『ゴーイング・コンサーン』だといえます。
例えば、何らかの理由で、明日突然会社が操業を停止すれば、社員はその日から無職になり、その社員の家族がいきなり路頭に迷います。社員が毎日通っていた定食屋さんやタバコ屋さんは売上が激減し、取引のあった得意先は新たな取引先を探さなければいけません。価格交渉や品質面の確認は一からやり直しになり、場合によっては連鎖倒産という事態も起きかねないのです。有機的に繋がった社会において、こつ然と会社が消滅してしまう事の影響は私達が想像する以上に大きいものがあります。
日本には、2万6千社を超える百年企業が存在(帝国データバンク調べ)しますが、これは諸外国と比較すると驚異的な件数です。この事実から世界中の経営者は『日本的経営』に大いなる関心を示しています。
企業は一旦誕生したら、①上場、②事業承継(後継者)、③M&A(後継社)、④清算、⑤倒産という、5つの出口の何れかに向かいます。ゴーイング・コンサーンを使命とすれば、①~③の選択肢しかない事になりますし、出口によって取るべき対策も全く異なるものになってきます。
先ず「自社がどの出口を目指すのか?」を明確にし、その為に財務上なすべき事を整理しておきましょう。航海はもう始まっているのですから…。
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